美容師は低学歴の職業！？世間からどう思われているの？

ネット上で「美容師は低学歴の象徴」と言った意見を目にすることがあります。

結論から言えば、美容師と学歴は切り離して考えるべきもので、学歴と技術の良さは比例しません。

本記事では、なぜそう言われてしまうのかなどについてまとめました。

美容師は低学歴が多いと言われる理由

美容師は、カット・パーマ・カラーリング（毛染め）・化粧などの技術を使い、美しいヘアスタイルや化粧を行って容姿を美しくすることが仕事です。

さらに、最近ではメイク時間の短縮及び化粧をしていない状態でも化粧をしている時とそれほど変わらないこ状態を求める、いわゆる「すっぴん美人」を目指す人が多くなり、まつ毛エクステ・まつ毛パーマをする人が急増しています。

まつ毛関係の施術には美容師の資格が必要であり、美容師の資格を持った人は幅広い分野で働いています。

では、美容師に低学歴の人が多いと言われるのは、どうしてなのでしょうか。

①美容師は低学歴でもなれる職業だから

1つ目の理由としては、美容師は難関大卒などの学歴がなくてもなれる職業であるからです。

美容師になるには、厚生労働大臣が指定した美容師養成施設を昼間・夜間課程を2年以上、通信課程なら3年以上の課程を修了し、美容師国家試験に合格する必要があります。

ほとんどの専門学校は「高等学校卒業以上」が入学資格となっていますが、高校課程としての認可を受けている学校には中卒者および中従者（中学校を卒業して美容室で補助的な業務を行っている人）も入学できます。

専門学校ではなく、大学・短期大学でも美容師の資格を取得することができます。例として山野美容芸術短期大学、名古屋文化短期大学や大阪樟蔭女子大学などです。

美容師国家試験は春期と秋期に年に2回実施され、春期は例年1月下旬から2月上旬に実技試験、3月上旬に筆記試験が実施されます。

秋期は例年7月下旬から8月上旬に実技試験、9月上旬に筆記試験となっています。春期試験の合格率は80％を超えており、比較的合格率の高い試験となっています。

また美容師の免許を受けた後3年以上美容の業務に従事し、かつ、所定の講習会の課程を修了した者は管理美容師の資格が取得できます。この資格は将来独立して開業する時に役に立ちます。

②９割以上が専門卒だから

2つ目の理由としては、美容師は9割以上が専門学校卒業であり、大卒の人はほとんどいないからです。

美容師になろうと思う人は高校を卒業して、そのまま専門学校に入学する人が大半であり、一度大学を卒業してから美容師になる人はかなり少ないです。

また日本の大学進学率は、平均して55%となっており日本人の半分以上が大卒者です。

そのため世間一般的に、専門卒の人は低学歴だとして認識されがちです。

美容師は低学歴と認識されがちだが、学歴とは切り離して考えるべき

もちろん、低学歴として認識されがちではあるが、美容師と学歴は切り離して考えるべきです。

美容師に求めるのは学歴ではない

誰も美容院に行く時に、美容師の学歴は気にしませんよね？

「あそこの美容師さんは東大卒だから行きたい！」とはなりません。

美容師に求めているのは、技術力やコミュニケーション能力であって、学歴ではないからです。

当たり前ですが、美容院選びで重視するのは

・希望通りのヘアスタイルになれるか
・カットやカラーの技術が良いか
・くせ毛やパサつきなどの髪の悩みを解決できるか
・美容院の雰囲気が良いか
・気分よく過ごせるか

などです。

美容院のサロンサイトに乗るアピールポイントも「ショートカットが得意です！」「カラーが得意です！」といった、得意の背術ばかりで、誰も「比較的高学歴です！」なんて書きません。

高学歴でもカリスマ美容師にはなれない

よく表参道などの有名美容院には、カリスマ美容師と呼ばれる有名な方がいます。

いくら高学歴であっても技術力やコミュニケーション能力がなければ、そういったカリスマ美容師にはなれません。

カリスマ美容師持つ特徴は、技術力が高い・売上を上げている・スター性があることです。

技術力に関しては、カリスマ美容師と呼ばれる人は、地道な努力を重ね何年も廃れることなく高い技術力を維持しています。

また独立して美容室を経営するとなると、ビジネスやマネジメントに関する知識は必要です。

美容院を開業して経営者になる人の中には、大学に入学して一から経営学を学ぶ人もいます。

高学歴の人が難関な資格を取得したりするのと同様に、美容師は自分の技術力とコミュニケーション能力を磨くことで自らの価値を高めていくことが重要です。

美容師としての良し悪しは学歴の高さと全く関係がなく、この２つを同列に並べて語るのは無理がありすぎます。

「美容師は低学歴？」に関する世間の声

確かに自分の子供が美容師になりたい！と言われたら、「いやちゃんとした大学に行きなさい！」と言ってしまうと思います…。
でも、普段お世話になっている美容師さんに対して、低学歴だな〜と思うことはありません。
（40代女性/専業主婦）

美容師に学歴あってもなくても、ちゃんとカットしてくれればそれでいいです。
あまり気にしたことありません。
（50代女性/パート）