政界の風景は、時間と共に大きく変化しています。
かつては、厳しい生活環境から自力でのしあがった「苦労人」が政治の世界に多く見られましたが、現代ではその構成が大きく変わりつつあります。
特に国会議員の間では、学歴が高い者が多くを占め、中には芸能人やスポーツ選手出身といった華やかな経歴の持ち主も少なくありません。
しかし、地方政治の現場ではまだ多くの場所で、学歴に関係なく政治家として活躍する機会があります。
本記事では、そんな「低学歴」ながらも政治の世界で名を馳せた政治家たちを紹介しながら、低学歴でも政治家になる方法についてまとめました!
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低学歴な政治家一覧
大学経験のない国会議員はずいぶんと減って、苦労人というよりは芸能人やスポーツ選手の割合が高くなっています。
しかし、地方の県議会・市議会議員はなり手が少ないからか競争率が低く選挙活動もほとんどしないまま当選している議員も少なくないのが現状です。
以下、低学歴の政治家一覧をまとめてみました。
高卒以下の有名な政治家
高卒以下の有名な政治家として田中角栄は最も有名です。
田中角栄は、1937年に中央工学校を卒業し第64・65代内閣総理大臣に就任しています。
中央工学校卒業とは、現制度でいう中卒になります。
最近の有名な政治家としては、三原じゅん子があげられます。
元女優・歌手である三原氏は明治大学付属中野高校(定時制課程)を中退しています。
三原氏は2010年に参議院議員となり、現在は環境委員長を務めています。
低学歴大学卒業の有名な政治家
実は、国会議員になる政治家は、基本的に低学歴大学を卒業しても、院に通って最終学歴のレベルを上げていることが多いです。
例で言えば、小泉進次郎氏の出身大学は「関東学院大学」と高学歴とは言えませんが、その後コロンビア大学の大学院を出ています。
そのほか、Fラン一歩手前と言われる低学歴大学出身の有名な政治家といえば、秋元司元衆議院議員が当てはまります。
秋元氏は大東文化大学経済学部を卒業し、2004年に参議院議員選で初当選。
その後3度にわたり衆議院議員として内閣府副大臣を務めた政治家です。
ちなみに、秋元議員は、2017~18年にIR事業参入を目指す中国企業側から、現金や旅費など計約760万円の賄賂を受領した罪と組織犯罪処罰法違反の罪に問われ、懲役4年の実刑判決を受けています。
地方の市議や県議は低学歴が多いと言われている
国会議員は確かに、そこそこの学歴の人が多いですが、実は地方の市議や県議では低学歴が多いと言われています。
その理由としては、以下の3つがあげられます。
①地元の既得権益の代表者が多く、観光地であれば観光団体の代表関係者や地元の有力者が推薦する人物が当選することが多いから
②難関大学を卒業した人は、大都市の会社に就職して地元には残らないことが多く、優秀な人材の層が抜けた状態で選抜されるから
③古くから議員をしている家系から2世・3世議員が出馬することが結構あるから
つまり、低学歴でも、知名度をある程度固められた状態で選挙に出馬するので、他の何の人脈のない候補者と比較すると苦労しなくても当選する状態が存在するからです。
以上の理由から学歴を重視されないことが多いとされています。
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低学歴でも政治家になるには?
では、いわゆる低学歴とよばれる人でも政治家になるためにはどうしたらよいのでしょうか?
政治家の種類
まず、政治家の種類について簡単に説明します。
政治家の種類は大きく分けて国会議員、地方議会の議員、都道府県知事・市区町村長の3つがあります。
国会議員は、全国民の代表として国政の審議にあたる重要な役割を担っており、法律の制定や予算の審議等を行います。
地方議会の議員は、住民の代表として住民の意思を行政に反映させるとともに常に公正・公平で効率的な行政が行われるよう執行機関を監視する役割があります。
議会が議決する条例、予算などを審議するのが仕事です。
都道府県知事・市区町村長は、地域の代表として住民の健康福祉・教育・商工業・農業などをより発展させていく役割があります。
予算案や条例案の作成を行い、地域住民の批判・要望に耳を傾け行政のあり方を改善していくのが仕事です。
低学歴がいきなり政治家になるのは不可能
政治家には学歴・資金・人脈が必要になるため、低学歴がいきなり政治家になるのは難しいことが多いです。(そもそも学歴があっても難しいですが…)
例えば、人脈がなく地元の名士や有力者の応援がない場合は、まず有名大学出身かどうかで判断されます。
普通に考えると、何も知らない無名の候補者が「東京大学卒業」と「東京科学大学卒業」とでは印象が違うのは当たり前ですよね?
また、選挙に出馬するには供託金と選挙活動費用を準備する必要があります。
最近ではSNSでの選挙活動が一般化していますが、それでも人件費やポスター作成費など多くの資金が必要になります。
低学歴でも政治家になるのに必要なこと
では低学歴でも政治家になるために必要なことはなんでしょうか。
一例ですが、高卒などの低学歴の場合でも公務員採用試験を受け、官公庁や役所・役場に勤務して、国民や地域住民が何を求めているのか、そして何をするべきかを知ることで、選挙に必要な関係性を築くことができます。
勤める中で、地域住民の信頼を得て、政界とのコネクションを作るための実績を作り、政治家への道を歩むことが可能になります。
また、市区町村の地方議会議員としてスタートした人は、都道府県議会議員、国会議員へのステップアップが可能であるため、まずは地方議会議員の出馬から始めてみるのがよいでしょう。
日本は海外に比べて、低学歴な政治家が多い
日本は海外に比べて低学歴な政治家が多いのは、事実としてあります。
日本の政治家の中には、海外の大学院を卒業した人もいますが、大半は日本の大学の学士号取得者です。
博士号まで取得して初めて学歴があると認識されるのが世界の標準なので、日本の政治家は必然的に低学歴と見られてしまいます。
さらに海外との違いで言えば、日本では現在3人に1人が世襲議員といわれていますが、海外ではそのような例は少ないです。
法学部や経済学出身の政治家が多い日本と比較して、海外ではエンジニア出身の政治家が多いのが特徴的です。
ちなみに、政治家に限らず、日本は低学歴化が以前から言われています。興味ある方は「低学歴国」ニッポンという本を読んでみてください。
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